牛馬民俗誌
野本寛一著作集W

野本 寛一 著
(近畿大学名誉教授/1937年生まれ)


2015年9月刊
 A5判・474頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-926-1 C3339
14800円 (税別)
「農耕にかかわる牛馬が農山村のムラやイエから姿を消してから久しい。このままでは、牛や馬と暮らし、牛馬と生活や生業をともにしてきた人びととの貴重な体験が消えてしまう。今ならまだ間に合う、との思いで、「手のとどく過去」を箍(たが)として牛馬とともに暮らした人びとの体験と伝承についての聞き取りを進めた。」(本書「序章」より)
本書は、北海道から、長崎・五島列島まで、牛馬飼育の体験者や、牛馬にかかわる仕事をしてきた方150名以上から、貴重な体験や伝承を聞き取り、人と牛馬の民俗を描き出す。
【主要目次】

序 章 人と牛馬の交響

T 牛の民俗
第1章 牛飼いの体験と伝承
  中国山地(事例1-35)
  丹波高地(事例36-43)
  五島列島宇久島(事例44-50)
第2章 「牛飼いの体験と伝承」から見えるもの

U 馬の民俗
第1章 木曽馬・木曽系馬の民俗世界
  木曽馬飼育の体験と伝承(事例1-14) 「木曽馬飼育」から見えるもの
  遠山谷のトーネ飼い(事例15-46) 「トーネ飼い」から見えるもの
  小川路峠と木曽馬―荷駄と馬宿―
第2章 馬と落葉
  栃木県那珂川流域の馬飼い(事例47-50)
   落葉広葉樹林民俗論への刺激
第3章 萩・葛、そして軍馬御用
  東北地方の馬飼い(事例51-67) 馬飼いの体験と伝承から見えるもの
第4章 北の大地と馬
  北海道の生業と馬(事例68-73) 二頭立て馬耕・造材山ほか
第5章 馬をめぐる信仰

V 隠岐の牧畑民俗

終 章 生業探索の径

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