藤原北家・京家官人の考察
古代史研究叢書11

木本 好信 著
(前 甲子園短期大学学長/1950年生まれ)


2015年8月刊
A5判・274頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-923-0 C3321
6200円 (税別) 品切れ
評者:榎本淳一(『古代文化』68-3  pp126-128  2016.12)
奈良時代政治史の潮流は、常に藤原氏の存在とともにあった。
本書は著者による、藤原式家についての『藤原式家官人の考察』(高科書店 1998)と、南家の仲麻呂を中心とした考察『藤原仲麻呂』(ミネルヴァ書房 2011)に続き、残る北家官人・京家官人についての考察をまとめたものである。
本書『藤原北家・京家官人の考察』は、その考察にあたって、史料にみえる事実については、すべてに関説して、その官人の政治的行跡のなかに位置づけている。
【主要目次】

第一章 藤原北家官人の考察
 第一節 藤原房前
        「参議朝政」就任の政治的背景/
        「内臣」就任の政治的背景
 第二節 藤原永手
        永手の出自・出生と出身/
        光明・仲麻呂政治体制下の永手/
        藤原仲麻呂政権下の永手/
        仲麻呂敗死後の永手/
        称徳・道鏡政権下の永手/
        白壁王立太子と永手 ―続日本紀条文の検討/
        白壁王立太子と永手 ―日本紀略条文の検討
 第三節 藤原真楯 ―薨伝を中心として―
        真楯薨伝にみえる官歴の検討/
        真楯薨伝にみえる事績などの検討
  付論 藤原真楯の薨伝 ―『公卿補任』尻付と「功臣家伝」―
 第四節 藤原魚名
        魚名の出生と出身/
        光明・仲麻呂政治体制下の魚名/
        藤原仲麻呂政権下の魚名/
        称徳・道鏡政権下の魚名/
        光仁朝の魚名/
        桓武朝の魚名左降事件

第二章 藤原京家官人の考察
 第一節 藤原麻呂
        麻呂の出生と出身/
        美濃介の補任意図と麻呂/
        父不比等の死と長屋王首班体制下の麻呂/
        麻呂と大伴坂上郎女/
        長屋王の変と麻呂/
        藤原武智麻呂政権の確立と麻呂/
        征夷と麻呂
 第二節 藤原浜成
        浜成の出自と出生/
        浜成の蔭叙と出身/
        藤原仲麻呂政権下の浜成/
        称徳・道鏡政権の成立と浜成/
        光仁朝の浜成/
        桓武の即位と浜成/
        氷上川継事件と浜成

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