天平期の僧と仏 −行基・鑑真・道鏡、そして良弁− 根本 誠二 著 (筑波大学名誉教授 大正大学非常勤講師/1949年生まれ) 2015年7月刊 四六判・200頁・並製本・カバー装 ISBN978-4-87294-920-9 C3021 3400円 (税別) |
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『日本国霊異記』を読むと、山中の寺院で一人の僧侶(僧:ほうし)が、もろもろの願いの成就をもとめ、一心不乱に仏像(仏:ほとけ)に祈りをささげ、さらには村々の男女が、身近にある仏にひたすら祈りをささげている姿を知ることができる。 著者は、和辻哲郎『古寺巡禮』等に導かれつつ、天平時代のシンボルとされる奈良の寺々に安置されてきた仏とそれを礼拝してきた良弁をはじめとする数人の僧とが織りなす祈りと信仰の世界の一端をひもとき、文献資料から見える僧の行動・思想だけではなく、人々の心の中に生き続けてきた仏の世界を描くことを試みる。 |
【主要目次】 |
第1章 僧(ほうし)と仏(ほとけ)へのまなざし |