カミと人と死者

東北大学日本思想史研究室+冨樫進 編


2015年3月刊
A5判・340頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-902-5 C3021
8400円 (税別)
評者:冨樫進(『日本思想史学』47  pp197-200「『カミと人と死者』が目指したこと」  2015.09)評者:片岡耕平(『歴史』126  pp162-168  2016.04  東北史学会)評者:西村明(『宗教研究』386  pp238-243  2016.09)
東北大学大学院文学研究科日本思想史研究室の主任教授・佐藤弘夫氏の還暦を機に編纂された、東北大で教えを受けた者13名による思想史論集。日本思想史研究室は、村岡典嗣・石田一良・玉懸博之氏の伝統を受け継ぎ、日本思想史学に関する研究室の中で、学部から大学院後期課程までを備えた日本で唯一の研究室である。人文科学の基幹学問としての日本思想史学を目指し、「体験としてのカミ」というテーマで合宿した成果もふまえて執筆。
【主要目次】 
はじめに −「体験としてのカミ」という出発点− 冨樫  進
思想史研究の転換
 −佐藤弘夫著『ヒトガミ信仰の系譜』の意義−
和田有希子
日本思想における死生観
 −韓国の巫教との対比を通して−
成  海俊
「神明の舎」のありか
 −神は正直の「頭に宿る」のか、「頂を照らす」のか−
片岡 龍
中世の春日信仰と死者供養
 −白毫寺の一切経転読儀礼と穢れをめぐって−
舩田 淳一
中近世移行期の村々における領主像
 −加賀国石川郡富樫郷を例に−
永井 隆之
林羅山の死別体験 本村 昌文
勢至菩薩の示現としての法然
 −近世浄土宗学僧忍澂・義山による伝記研究をめぐって−
東海林良昌
近世士道論と「死」 中嶋 英介
白虎隊の死と古典世界 末永 恵子
席次を争う神と人
 −近代における津軽顕彰を例に−
鈴木 啓孝
近代と<未来預言>
 −仏教の滅亡をめぐる1880年代の一論争について−
オリオン・クラウタウ
欽仰すべくして干犯すべからず
 −憲法学における天皇制理解に関する一考察−
石澤 理如
葦津珍彦と英霊公葬運動 昆野 伸幸
刊行によせて 佐藤 弘夫

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