東北大学大学院文学研究科日本思想史研究室の主任教授・佐藤弘夫氏の還暦を機に編纂された、東北大で教えを受けた者13名による思想史論集。日本思想史研究室は、村岡典嗣・石田一良・玉懸博之氏の伝統を受け継ぎ、日本思想史学に関する研究室の中で、学部から大学院後期課程までを備えた日本で唯一の研究室である。人文科学の基幹学問としての日本思想史学を目指し、「体験としてのカミ」というテーマで合宿した成果もふまえて執筆。 |
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【主要目次】 |
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はじめに −「体験としてのカミ」という出発点− |
冨樫 進 |
思想史研究の転換
−佐藤弘夫著『ヒトガミ信仰の系譜』の意義− |
和田有希子 |
日本思想における死生観
−韓国の巫教との対比を通して− |
成 海俊 |
「神明の舎」のありか
−神は正直の「頭に宿る」のか、「頂を照らす」のか− |
片岡 龍 |
中世の春日信仰と死者供養
−白毫寺の一切経転読儀礼と穢れをめぐって− |
舩田 淳一 |
中近世移行期の村々における領主像
−加賀国石川郡富樫郷を例に− |
永井 隆之 |
林羅山の死別体験 |
本村 昌文 |
勢至菩薩の示現としての法然
−近世浄土宗学僧忍澂・義山による伝記研究をめぐって− |
東海林良昌 |
近世士道論と「死」 |
中嶋 英介 |
白虎隊の死と古典世界 |
末永 恵子 |
席次を争う神と人
−近代における津軽顕彰を例に− |
鈴木 啓孝 |
近代と<未来預言>
−仏教の滅亡をめぐる1880年代の一論争について− |
オリオン・クラウタウ |
欽仰すべくして干犯すべからず
−憲法学における天皇制理解に関する一考察− |
石澤 理如 |
葦津珍彦と英霊公葬運動 |
昆野 伸幸 |
刊行によせて |
佐藤 弘夫 |
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