日本古代地域編成史序説
古代史研究叢書9

関口功一 著
(群馬県立前橋工業高校教諭/1959年生まれ)


2015年2月刊
A5判・428頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-896-7 C3321
9900円 (税別)
評者:時枝務(『群馬歴史民俗』37  pp103-108  2016.03)
「本書が解明を試みるのは、主として「王権」ないし「国家」の思惑に基づいて実施された全国的な地域編成の、@具体的方法及び形式、A時期的変遷、B地域的偏差等である。
(中略)新たな歴史叙述を志す以上、各地方史を中心とした、従来の膨大な研究史に対して、従来とは異なる何らかの要素が付加出来なければ、ほとんど意味がないことになる。これまでの個人的な作業を踏まえて、現在の筆者に出来そうなことは、恐らく「東国」―とりわけ「上毛野」地域―に軸足を置いた考察になる。具体的な方法としては、そこからの視点をある程度保ちつつ各種の史実を再構成し、周辺地域へと視座を拡大することであろう。」(本書「序」より)
【主要目次】 図22点・表50点

第1章 組織的開発の進展と地域編成の萌芽
第2章 「四道将軍」の派遣
第3章 『日本書紀』景行天皇紀と「東国」
第4章 ヒコサシマ・ミモロワケと東国の「蝦夷」
第5章 「物部」の地域的展開
第6章 「曽我」氏(・上宮王家)の地域的展開
第7掌 東国の「国造」領域の分割
第8章 初期の律令制的地域再編成
第9章 広域行政圏としての「東山道」
第10章 「廃置国郡」の意味
第11章 東山道北辺(陸奥・出羽)地域と東国
第12章 もうひとつの広域行政区分
第13章 「廃置国郡」の変質過程
第14章 「条」について

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