戦国期足利将軍家の権力構造
中世史研究叢書27

木下 昌規 著
(大正大学非常勤講師/1978年生まれ)


2014年10月刊
A5判・398頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-875-2 C3321
8900円 (税別)
評者:川元奈々(『織豊期研究』17  pp82-88  2015.10)評者:水野智之(『日本歴史』815  pp106-108  2016.04)評者:谷口雄太(『史学雑誌』125-3  pp66-75  2016.03)評者:川口成人(『洛北史学』18  pp114-119  2016.06)
「本書は、応仁・文明の乱以降の戦国期を中心に、足利将軍家の権力構造および、室町幕府官制制度の変遷過程を解明することを目指したものである。(中略)本書では特に将軍権力とその権力構造を実際に支える人物たち、具体的には将軍に近侍し政務運営に関与した将軍直臣や将軍の側近公家衆に主眼を置いて検討する。」(序章より)
【主要目次】

第一部 将軍権力における側近公家の政治的位置
第一章 応仁・文明の乱期における室町幕府と日野勝光
      大乱期の室町幕府の機能/
      大乱期の義政を支えた勢力/
      「新将軍代」日野勝光
第二章 足利義稙の側近公家衆の役割をめぐって
       −葉室光忠と阿野季綱を中心に−
      葉室光忠と蔭涼軒/
      阿野季綱の役割をめぐって
第三章 足利義昭期の昵近公家衆と山科言継をめぐって
      義昭期の昵近公家衆/
      山科言継の公武間交渉/
      義昭動座後の公家衆

第二部 将軍権力と室町幕府官制
第一章 戦国期侍所の基礎的研究
       −開闔の活動を中心として−
      応仁・文明の乱前後の侍所/
      戦国期侍所開闔の活動/
      開闔の軍事力/
      開闔と御前沙汰
第二章 室町幕府地方の機能的変遷をめぐって
      屋地の打渡しをめぐって/
      義政期以降の地方/
      御前沙汰と地方

第三部 室町幕府最末期の将軍権力
第一章 永禄の政変後の足利義栄と将軍直臣団
      永禄の政変と将軍直臣の動向/
      「堺公方」足利義維の直臣団/
      義栄と将軍直臣団/
      義栄と幕府奉行人/
      在京の直臣
第二章 京都支配から見る足利義昭期室町幕府と織田権力
       −人的継承を中心に−
      足利義昭期室町幕府の人的構成/
      義昭期の政所/
      将軍追放後の織田権力の京都支配/
      義昭追放後の将軍直臣
付 論  足利義昭期室町幕府奉行人奉書の「執申」文言をめぐって
第三章 鞆動座後の将軍足利義昭とその周辺をめぐって
      義昭と将軍直臣/
      将軍直臣の「預置」/
      天正年間発給の室町幕府奉行人連署奉書/
      天正以降の将軍職

付:人名索引

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