江戸の武家社会と百姓・町人
近世史研究叢書38

中野 達哉 著
(駒澤大学教授/1959年生まれ)

2014年2月刊
A5判・388頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-845-5 C3321
7900円 (税別)
評者:評者:保垣孝幸(『地方史研究』369  2014.06)評者:市川寛明(『日本歴史』812  pp134-137  2016.01)
「江戸および江戸周辺地域を一体化して捉え、その地域社会の歴史像を描くため、本書では、江戸および江戸周辺の地域社会において展開した人と土地の問題に視点を据え、第一に江戸の武家屋敷を舞台に生起したさまざまな事象・問題、第二に江戸の牢人と江戸での大名家家臣による召し抱え、第三に江戸の武家社会維持のための特別な関係や慣行の形成・変容、といった三つの切り口から考察していく。それは、本来的には、支配関係・主従関係にない武士や百姓・町人が同一の地域に混在することにより生起したものであり、その地域が江戸である。」(本書「序章」より)
【主要目次】

序 章 本書の問題関心と視点

第一編 大名屋敷と地域社会

第一章 江戸周辺地域における大名抱屋敷の設立状況

第二章 江戸周辺農村における武家抱屋敷と地域社会

第三章 江戸周辺地域在村百姓の武家接近活動

第四章 江戸の武家屋敷と捨子

第二編 江戸の武家屋敷と牢人・江戸抱え家臣

第一章 近世前期における江戸の牢人
      ―弘前藩江戸日記・江戸町触の分析を中心に―

第二章 元禄〜享保期における大名家の江戸抱え家臣

第三章 弘前藩抱屋敷の屋敷守
      ―江戸抱え家臣の特質―


第三編 江戸武家社会の慣行形成と変容


第一章 江戸の大名家と御用頼みの幕臣

第二章 江戸および江戸周辺地域の武家屋敷と将軍の鷹狩り

第三章 嘉永元年江戸山王祭における武家と町人の喧嘩
      ―喧嘩処理過程にみられる江戸武家社会の慣行とその否定―

結 章 江戸の武家社会と百姓・町人

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