富士山信仰と修験道

大高 康正 著
(元興寺文化財研究所研究員/1973年生まれ)

2013年12月刊
A5判・474頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-836-3 C3021
9500円 (税別)
本書は、富士山信仰の中でも主として修験道との関わり、特に山岳霊場としての富士山に注目して検討を加えたものである。富士山は静岡県・山梨県にまたがって存在し、各時代に複数存在した登山口ごとにその拠点に信仰登山集落を形成したが、本書はその中でも、静岡県側の表口登山口(大宮口・村山口。静岡県富士宮市)を考察の対象としている。
表口を対象とした理由は、各登山口の中でも比較的早い段階に開削されていたと考えられること、表口の名称が示すように中世には登山口の中心と捉えられていたらしいこと、そして何より修験道との関係が深いことによる。
【主要目次】

序 論 富士山信仰の形成と展開

 T 富士山修験道各論
第1章 中世後期の富士山表口村山と修験道
第2章 富士村山修験と聖護院
第3章 富士峯修行考
第4章 富士山の「法印(ホーエン)さん」
第5章 富士山村山大宝院秋山家の生活空間
      ―近代初期における山伏の居屋敷の復元―

 U 富士山信仰各論
第1章 「神慮」にみる中世後期の富士浅間信仰
第2章 富士山東泉院の歴史
第3章 富士山縁起の世界
第4章 修験道本山派多門坊と愛鷹山
第5章 富士参詣曼荼羅再考
      ―富士山本宮浅間大社所蔵・静岡県指定本を対象に―

 V 資料編
第1章 大宝院秋山家資料目録
第2章 富士峯修行関係史料の翻刻と解題
第3章 多門坊多門家資料目録

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