旗本知行と石高制

白川部 達夫 著
(東洋大学教授/1949年生まれ)

2013年11月刊
A5判・252頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-835-6 C3021
3000円 (税別)
評者:高野信治(『日本歴史』802  pp99-101  2015.03)評者:斉藤司(『白山史学』50  pp99-102  2014.05)
「本書は、旗本および藩給人知行制、ことに相給知行をめぐる検討を通じて、石高知行制の特質にせまろうとしたものである。
 1960年代の幕藩制構造論段階までは、こうした問題は本質的なものとして議論されていた。その後、幕藩制構造論の克服をめざして、国郡制論など領主制の私的主従制をこえた伝統的国家の枠組み論や、役による身分的編成論が提起されるなどして、関心が薄れていったが、そのことの意義は、いささかも減じていない。」(序章より)
【主要目次】

序 章 旗本知行と石高制によせて
  (旗本知行と石高制/
  旗本知行制研究の課題)

 T 旗本知行と分郷
第一章 旗本相給知行論
      ―石高知行制と村共同体の一視点
       (幕藩制的土地所有の特質と個別領主権/
       相給知行の存在形態/
       給人知行の存在形態/
       元禄地方直しと分散・相給知行の深化/
       相給知行と村共同体)
第二章 旗本知行と分郷の諸問題
       (分郷の意味と読みをめぐって/
       分郷の主体と形態をめぐる諸問題/
       分郷手続きをめぐる諸問題)
第三章 旗本知行支配と公儀

 U 旗本知行論をめぐる批判に応えて
第四章 「旗本相給知行論」によせて
       (分郷論/
       相給知行と石高制/
       分郷と村社会)
第五章 元禄地方直しと分郷
      ―佐々木栄一の批判に応えて
       (論点と反省/
       『地方凡例録』の理解をめぐって/
       分郷の実施について/
       元禄地方直しと知行割)

 V 給人知行と石高制
第六章 戦国・近世大名権力と給人知行
      ―分散・散り懸り・ならし
       (戦国期の大名権力と給人知行 ―分散・相給知行/
       戦国期の大名・給人と百姓 ―被官化状況/
       近世初期の給人と百姓 ―散り懸りと石高知行制/
       石高制と相給・分散の深化 ―ならし)
第七章 石高知行制の諸相


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