近世甲斐の社会と暮らし

飯田 文彌 著
(山梨郷土研究会常任理事/1928年生まれ)

2013年12月刊
A5判・200頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-830-1 C3021
2500円 (税別)
前著『近世甲斐産業経済史の研究』(国書刊行会 1982)につづき、甲金と甲州枡をはじめとする、甲斐の社会と暮らしに関する10編を収録する。
「小著で対象とした地域は、甲斐国の国中三郡(山梨・八代・巨摩)である。この三郡には、近世に甲金と甲州枡に関わる民衆運動があるが、小著はそこに社会的特質を窺い、さらに甲府城下の住民と在方における百姓の日常的な生活などを関心の対象として取り組んだものである。いずれも個々のごく限られた事象をとりあげた実証的な考察であるが、これらの研究が、民衆の生活の諸相を描く近世史像の一端として有効であればと願っている。」(「あとがき」より)
【主要目次】

T 甲金と甲州枡の社会
 文金・甲金両替定式反対の訴願闘争
 安永・天明期における甲州枡一件訴願闘争

U 地域の産業と暮らし
 江戸後期甲州養蚕地帯における家作規制と村落構造
   −いわゆる「煙出し」を中心に−
 江戸後期の市川紙業と駿州へ紙漉出稼ぎ差止めについて

V 生活史の側面
 延宝期甲府城下の背負商人の運上と赦免願
 甲府における時の鐘考
 江戸後期小前百姓の嫁村回りの衣裳をめぐる争論
   −甲州東部における事例−
 甲府秤座の秤改めと秤の所持状況
 農書『農事弁略』と著者
 家と地域と生活 ―史料解題

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