中国宋代の地域像
―比較史からみた専制国家と地域―

伊原弘・市來津由彦・須江隆 編

2013年8月刊
A5判・412頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-814-1 C3021
11800円 (税別)
強固な中央集権的文臣官僚支配を貫いた社会に、地域・地方という問題があったのか。
日中米の研究者に、中国史以外の研究者も交えて、多角的に論究。
【主要目次】 
序 説 専制国家と地域 伊原  弘
 第T部 地域史研究の視座
日本の宋代「地域」史研究が具有する「足枷」
 −視点と史料の問題−
須江  隆
宋代地域社会の概観
 −1950年以降の欧米における研究と文献分析−
ハリエット・
ズンドファー
(吉田真弓 訳)
 第U部 地域史研究の実際
<地域社会の実像>
地方都市を囲む地域社会
 −南宋時代の台州を事例に−
伊原  弘
宋代における紹興新昌県社会の変容と地方史の紡がれかた
 −「石家風水」伝承を手がかりとして−
山口 智哉
分権統治下における在地社会と広域地方
 −宋代四川を中心として−
陳   松
(津坂貢政 訳)
<帝国のなかの地域像>
地域講学から王朝の学びへ
 −「学」としての朱子学の形成をめぐって−
市來津由彦
南宋の民事裁判 −地域性か、超地域性か− 柳  立言
(山口智哉 訳)
<地域研究の史料>  
刻石された地域の言説
 −寧波の民間信仰の世界を探る−
須江  隆
ボトムアップとトップダウン
 −中国史における地域史(ローカル・ヒストリー)について−
ピータ・ボル
(高津 孝 訳)
 第V部 地域史研究の比較
地域史の射程と課題 −日本史の立場から− 河西 英通
中世末期イタリアの地方領域国家と地域エリート
 −比較史の観点か地域エリートのあり方を考える−
徳橋  曜

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