「王賜」銘鉄剣と五世紀の日本
古代史研究叢書F

前之園 亮一 著
(共立女子短期大学教授/1947年生まれ)

2013年2月刊
A5判・490頁・上製本・函入
ISBN978-4-87294-787-8 C3321
9500円 (税別)
評者:大川原竜一(『日本歴史』795  2014.08)
千葉県市原市稲荷台1号墳から出土した「王賜」銘鉄剣を論じた最初の研究書。刑部の実態を解明し、稲荷台1号墳の被葬者のごとき中小豪族の立場と『宋書』の分析を通して、允恭天皇朝の画期性や高句麗遠征の意味、5世紀の軍国的な時代相を明らかにする。
【主要目次】* は新稿

序 章 「王賜」銘鉄剣の時代=五世紀はいかなる時代か *

第T部 「王賜」銘鉄剣
第1章 稲荷台一号墳と「王賜」銘鉄剣 *
第2章 「王」とは誰か *
補 論 「王賜」銘鉄剣下賜の理由と意味 *
第3章 「王賜」銘鉄剣と上総の海部郷・海上潟
第4章 稲荷台一号墳の被葬者はいかなる豪族か *

第U部 山野河川の中小豪族の台頭と王族同士の殺戮
第1章 山野河川の中小豪族の台頭 *
第2章 刑部と宍人部・猪使部 −入墨をした山野の民−
第3章 川部 −河川に生きる人びと−
第4章 多治比部 −入墨をした山林の民− *
第5章 石上神宮と中国王朝の武器庫の武器の数量
第6章 宋書南斉書・名代・猪膏からみた氏姓成立と盟神探湯
第7章 倭国・劉宋における王族同士・皇族同士の殺戮 *

第V部 倭王の高句麗遠征と通宋
第1章 倭の五王の通宋の開始と終焉
      −辛酉革命説・戊午革運説からみた場合−
第2章 允恭天皇の高句麗遠征と茅渟行幸伝承
第3章 倭王済の通宋・高句麗遠征と文帝の北伐
第4章 倭王済の配下が除授された軍郡
第5章 倭の五王・司馬曹達・府官の単名

終 章 允恭天皇朝の画期性と高句麗遠征 *

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