戦国期山内上杉氏の研究 中世史研究叢書24 黒田 基樹 著 (駿河台大学教授/1965年生まれ) 2013年2月刊 A5判・364頁・上製本・函入 ISBN978-4-87294-786-1 C3321 7900円 (税別) |
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本書は、戦国期の山内上杉氏について、ここ数年の間に発表してきた論考を中心にまとめたものである。山内上杉氏は、いうまでもなく、室町期においては鎌倉府体制における中核的な存在であり、同氏に関する研究はその室町期が中心になっている。 しかし本書で取り上げるのは、衰退期としてとらえられてきた戦国期における動向であり、総じて、室町期武家権力の在り方と、戦国期の武家権力の在り方の異同と、その展開過程の解明にあたるものとなる。 しかし現状では、山内上杉氏に関する基礎的な事実関係の解明もすすんでいるとは言い難い状況にある。そのため同氏の追究にあたっては、それら基礎的研究の充実を図る必要があり、本書はその第一弾として、それら基礎的領域の解明に主眼を置いた。 具体的には、第一部として、戦国山内上杉氏の政治動向に関して解明を図る五編の論考と付論一編を配置した。第二部として、山内上杉氏の宿老長尾氏の動向について追究する論考二編を配置した。そして第三部として、山内上杉氏の従属下にあった国衆の動向について追究する五編の論考と付論一編を配置した。 そして付録には、享徳の乱以降、最後の当主にあたる憲政までの、当主の発給・受給文書169点、家宰を始めとした家臣の奉書・副状など参考文書49点の、計218点を収録した。 |
【主要目次】 |
T 戦国期山内上杉氏の動向 U 宿老長尾氏の研究 V 上野・武蔵国衆の研究 付 録 戦国期山内上杉氏文書集 |