オカルト・ジャパン
−外国人の見た明治の御嶽行者と憑霊文化−
Percival Lowell “Occult Japan or the Way of The Gods:
An Esoteric Study of Japanese Personajity and Possession” 1895


パーシヴァル・ローエル著
菅原壽清 訳・解説


2013年2月刊
A5判・390頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-783-0 C3039
8900円 (税別)
評者:鈴木正崇(『日本民俗学』277  2014.02)評者:小林奈央子(『山岳修験』53  2014.03)
アメリカの天文学者としても知られるP・ローエルは、明治16年から26年にかけて5回にわたり来日し、日本に関する3冊の著書を残した。うち2冊(『極東の魂』『NOTO(能登)』)は邦訳されているが、“Occult Japan or the Way of The Gods(神秘的な日本、あるいは神々の道)1895(明治28)”は部分訳があるのみで、完訳はなかった。
ローエルは、4度目の来日の際に木曽御嶽山に登り、3人の行者による憑霊(御座)を見てたいへん驚き、東京に戻って神習教管長・芳村正秉に教わり神道の研究をし、東洋の神秘を解き明かそうとする。本書の第1章から7章までは実際に観察・体験したことを報告し、第8章では、その背後にどのような本体(本質)が隠されているかを、憑霊(神懸り)の問題を手がかりに解き明かす。
御嶽研究の第一人者による、宗教人類学的視点からの初の完訳。
【主要目次】

第1章 御 嶽 ONTAKE
第2章 神 道 SHINTO
第3章 さまざまな奇跡 MIRACLES
第4章 さまざまな化身 INCARNATIONS
第5章 登拝の旅と講社
     PILGRIMAGES AND THE PILGRIM CLUBS
第6章 御 幣 THE GOHEI
第7章 伊勢神宮 THE SHRINES OF ISE
第8章 本 体 NOUMENA
      自己/
      個性の力/
      憑霊/
      意志/
      思考としての自己/
      運動形態としての思考/
      思考の力/
      個我/
      日本人の性格/
      夢/
      催眠トランス/
      憑霊トランス/
      神道の神々
解説:『オカルト・ジャパン』とパーシヴァル・ローエルの憑霊文化
                              菅原壽清

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