参詣曼荼羅の研究

大高 康正 著
(元興寺文化財研究所/1973年生まれ)

2012年9月刊
A5判・372頁+カラー口絵8頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-765-6 C3021
7900円 (税別)
評者:岩鼻通明氏(『日本歴史』783  2013.8)
参詣曼荼羅と呼び習わされる一群の宗教画を主たる対象に検討する。参詣曼荼羅が伝わる寺社では勧進活動が行われていたが、どのような階層の者によってどういう目的で行われたのか、またその活動は寺社全体の意志であったのか。参詣曼荼羅が伝わる寺社の内部構造や勧進活動を検討し、参詣曼荼羅に描かれる図像群の分析を絡めて、参詣曼荼羅が作成された背景を明らかにし、参詣曼荼羅の展開を中近世社会の中に位置づける。
T部は参詣曼荼羅研究の総論、U部は参詣曼荼羅研究の各論として那智山・多賀社・粉河寺・施福寺・紀三井寺・富士山・立山の各作品を検討し、V部では参詣曼荼羅研究に関わる付論を掲載、末尾に参詣曼荼羅研究の参考文献一覧を紹介する。
【主要目次】

序 論 本書の研究視角と構成

T 参詣曼荼羅 総論
 第1章 参詣曼荼羅概論
 第2章 参詣曼荼羅作成主体考

U 参詣曼荼羅 各論
 第1章 那智参詣曼荼羅考
 第2章 多賀社参詣曼荼羅考
 第3章 粉河寺参詣曼荼羅考
 第4章 施福寺参詣曼荼羅考
 第5章 紀三井寺参詣曼荼羅考
 第6章 富士参詣曼荼羅試論
 第7章 立山曼荼羅概論

V 参詣曼荼羅 付論
 第1章 中近世における本願の社内定着化
 第2章 観心十界図と地域信仰

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