上毛野の古代農業景観

関口 功一 著
(群馬県立桐生高校教諭/1959年生まれ)

2012年8月刊
A5判・232頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-757-1 C3021
2200円 (税別) 品切れ
評者:時枝務氏(『群馬歴史民俗』34  2013.3)評者:久保田順一氏(『群馬文化』314  2013.4)
上毛野=上野国(群馬県)の平野部に張り巡らされた水路と、そこから生み出された水田(方形区画・方格地割)を追跡してみると、古代人の意図したとみられる壮大な地域開発のデザインが見えてくる。
前著『東国の古代氏族』(岩田書院 2007年)が「人」の問題を中心としたのに対して、本書は、その活動の舞台になる「場」を取り上げた。
古代の道路・官衙・条里などは、遺跡として個別に考察される場合が多いが、本書では、それを地域総体として捉え直し、景観としての復元を試みる。
【主要目次】

第1章 阡陌と方格地割

第2章 「上毛野勢多評」成立の前提―勢多郡

第3章 粕川流域の開発―佐位郡

第4章 前橋台地東辺の初期の開発―那波郡

第5章 「上野国府」とその周辺―群馬郡
     風呂川の原型/
     現利根川の流路/
     前橋台地上の広域条里地割成立の諸段階/
     群馬郡北部の方各地割

第6章 「緑野屯倉」の故地―緑野郡

第7章 東毛の広域条里―新田郡・邑楽郡

第8章 古氷条里遺跡をめぐって―山田郡

第9章 八幡観音塚古墳とその周辺―片岡郡

第10章 山間部の東山道「駅路」―碓氷郡

第11章 鏑川流域の条里型土地区画―甘楽郡・多胡郡

第12章 利根川上流左岸の方格地割―利根郡

第13章 大間々扇状地(西部)をめぐる開発
     桃木川の付け替え/
     再び粕川流域の開発

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