カマクラと雪室
−その歴史的変遷と地域性−

後藤 麻衣子 著
(昭和女子大学助教/1980年生まれ)

2012年4月刊
A5判・314頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-737-3 C3039
7900円 (税別)
「今日「カマクラ」と言えば、秋田県横手市のカマクラを想像する。これまでカマクラ語源に関する研究論文が発表されてきたが、カマクラの歴史的な面に目を向け、明らかにした論考は少ない。また、秋田以外の雪室に関しては、ほとんど研究がなされておらず、不明な点が多い。本書は、これまで空白であった雪室研究を、カマクラ及び雪室の歴史的・民俗的見地から探っていこうとするものである。
 雪室は小正月行事や狩猟の中で造られ続けてきたが、その実態はあまり知られていない。雪室を通して小正月行事(特に 鳥追い・サイノカミなど)や狩猟研究に新たな一面を加えることができればと思っている。」                   (序章より)
【主要目次】

序 章 本書で使用する雪室の定義/カマクラ及び雪室に関する研究史

第一章 カマクラと雪室の歴史
第一節 鎌倉祝儀と雪室
第二節 横手のカマクラの変遷
第三節 城下町と農村の雪室 ―長岡城下と塩沢の比較―
第四節 押合神事・雪室の変遷
       ―秋田県大森町波宇志別神社を事例として―

第二章 鳥追いと雪室
第一節 鳥追いと雪室の分布と特色
第二節 対立競争する鳥追いと雪室 ―只見川中・下流域―
第三節 会津地方の鳥追い歌 ―悪口歌を中心に―
第四節 羽は十六 ―鳥追い歌を中心に―

第三章 神を祀る雪室と実用的な雪室
      ―サイノカミ・狩猟の雪室を中心として―

第一節 サイノカミの雪室
第二節 狩猟と雪室 ―狩猟時に設営する雪室の役割―
第三節 子供の遊び場としての雪室

終 章 各章のまとめ/今後の課題と


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