武蔵成田氏
論集 戦国大名と国衆F

黒田 基樹 編
(駿河台大学准教授/1965年生まれ)

2012年1月刊
A5判・242頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-728-1 C3321
3800円 (税別)
「本書は、戦国期の武蔵成田氏に関する主要な論文を集成して、これまでの研究成果の総括を図るとともに、新たに現在における研究の到達点をまとめた「総論 戦国期成田氏の系譜と動向」を付し、あわせて今後における研究の進展を図ろうとするものである。
 成田氏は、武蔵崎西郡成田郷(熊谷市)を本拠として、平安時代末から始まる領主で、その後も鎌倉時代には幕府御家人、室町時代には武蔵国人として続き、関東戦国の幕開けとなる享徳の乱のなかで、隣接する忍保に進出し、忍城(行田市)を取り立て、同城を中心とした領国を形成して、国衆として展開していった。山内上杉氏、小田原北条氏、越後上杉氏など帰属を変えつつ、最終的には北条氏に従うことで戦国末期までの存続をはたしている。長尾景虎から打擲をうけたことや、小田原合戦における忍城水攻めなどの逸話でも知られるが、何よりも成田氏は、忍領・崎西領・羽生領・本庄領を領した、北武蔵における最大の国衆であった。そのため成田氏は、関東戦国史の展開において、常にといってよいほど重要な位置を占めた存在であった。」(本書「はしがき」より)
【主要目次】
総論 戦国期成田氏の系譜と動向            黒田 基樹
田口 新吉 「武蔵成田氏について」
(『埼玉史談』40巻3号〜41巻2号、1993〜94年)
田口 新吉 「成田氏長について」
(『埼玉史談』43巻1号〜47巻1号、1996〜2000年)
鈴木紀三雄 「「忍城主成田氏」展示解説」
(行田市郷土博物館特別展図録『忍城主成田氏』、2007年)
市村 高男 「騎西佐々木氏の盛衰」
(『騎西町史 通史編』第2編第2章第2節、2005年)
武井  尚 「騎西城の攻防」
(『騎西町史 通史編』第2編第3章第3節、2005年)
黒田 基樹 「成田氏長の印判状」
(『戦国史研究』30号、1995年)
立花 京子 「伊達氏充て氏長状について」
(『戦国史研究』20号、1990年)
富田 勝治 「忍城退出後の成田氏の動向」
(『埼玉史談』26巻1号、1979年)

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