絵馬を あるき よむ

松本 三喜夫 著
(1950年生まれ)

2011年12月刊
A5判・300頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-724-3 C3039
3800円 (税別)
評者:岩井宏實氏(『日本民俗学』272  2012.11)
絵馬を訪ねあるき、よむことによって、絵馬に託された人々の祈りを探り出す。
各章ごとに、絵馬の絵を掲げ、現地の地図を付す。
「一枚の絵馬を見るため、福岡まで飛んだ。(中略)その一枚の絵馬は福岡市から一時間ばかり郊外の福岡市在自(あらじ)にある金刀比羅神社の所蔵にかかるものであった。絵馬は「難船図絵馬」といわれていて、昭和54年に社殿を解体したことから発見されたものであった。(中略)この絵馬は大正11年に奉納されたもので、難船図といいながらも他の難船図絵馬とは印象が大きく異なる。(中略)絵馬の中央上部、無数にうち続く波の向こうには大きく黒い島影が見える。島のもっとも高い位置には1本の御幣が立っており、その御幣から11本の霊光が11隻の船に1隻も見落とすことなくつながれている。」(「難船図の絵馬のこと」より)

*松本三喜夫 主要編著書『柳田国男の民俗誌』『街道の日本史18 多摩と甲州街道』など
【主要目次】

 絵馬について
1:難船図の絵馬のこと(福岡)
2:「大黒と鼠図」絵馬のこと(福岡)
3:連隊絵馬のこと(愛媛)
4:牛鬼の絵馬のこと(愛媛)
5:蒸気船の絵馬のこと(滋賀)
6:紙絵馬のこと(愛知・福島・石川)
7:千匹馬の絵馬のこと(長野)
8:つなぎ馬の絵馬のこと(埼玉)
9:間引きの絵馬のこと(埼玉)
10:拝み絵馬のこと(東京)
 表現方法としての絵馬

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