四国辺路の形成過程

武田 和昭 著
(香川円明院住職/1948年生まれ)

2012年1月刊
A5判・450頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-722-9 C3021
9500円 (税別)
近藤喜博『四国遍路』(1971)、『四国遍路研究』(1982) によって明らかにされた四国辺路の歴史的変遷についての研究成果を受けて、本書では、辺路の成立から、幕末・明治初期の札所の変遷までを考察。
『讃州七宝山縁起』『弘法大師空海根本縁起』『四国辺路日記』や各種の納経帳を分析することによって、弘法大師信仰や、熊野信仰・阿弥陀信仰・念仏信仰の実相を明らかにする。
【主要目次】

第1篇 四国辺路原形の諸相
 第1章 四国の辺地修行から熊野信仰へ
 第2章 四国辺路と弥勒・入定信仰
 第3章 香川・観音寺蔵『讃州七宝山縁起』にみる
      弘法大師信仰と行道所
 第4章 増吽僧正の弘法大師信仰と熊野信仰
第2篇 四国辺路の弘法大師信仰と阿弥陀・念仏信仰
 第1章 『弘法大師空海根本縁起』の内容と成立背景
       ―四国八十八ヶ所辺路成立をめぐって―
 第2章 四国辺路と阿弥陀・念仏信仰
第3篇 四国八十八ヶ所辺路の成立と展開
 第1章 澄禅『四国辺路日記』にみる近世初期の四国辺路
 第2章 「四国辺路」納経帳の起源
       ―六十六部廻国納経帳との関係―
 第3章 細田周英筆「四国偏礼図」の検討
       ―版本「四国偏礼絵図 全」との関係―
第4篇 幕末〜明治初期の札所の変遷
 第1章 神仏分離・廃仏毀釈期の四国八十八ヶ所札所
       ―納経帳からの考察を中心として―
 第2章 幕末〜明治初期の納経帳にみる三ケ国参り
       ―阿波・伊予・讃岐の三ヶ国参りの実態―
第5篇 特 論
 愛媛・三角寺蔵文殊菩薩像胎内銘/明暦四年の四国辺路廻り手形/
 四国辺路と六十六部/四国辺路の外護者寒川金兵衛

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