磯貝正義氏(1912-2008)は、東京帝国大学卒業、初期の研究は『郡司及び采女制度の研究』であったが、山梨師範学校(後の山梨大学)教授になったことで、山梨県との関係が始まる。以後、県内の高等教育、文化財保護行政に大きく貢献され、武田氏関係の著書も多い。
本書は、山梨県内の自治体史編纂や、武田氏研究会などを通じて学恩を受けた者が中心となって、氏の追悼論文集を編纂したもので、第1部には、戦国大名武田氏に関する論考7編を、第2部には、甲斐の中世史に関する論考5編を収録する。 |
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【主要目次】 |
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第1部 戦国大名武田氏論 |
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国人領主栗原氏の武田氏被官化過程 |
秋山 敬 |
戦国期武田氏領の普請役の検証 |
柴辻 俊六 |
甲斐武田氏の徳役 |
鈴木 将典 |
戦国大名武田氏の駿河支配に関する一考察
―久能城主今福長閑斎を中心として― |
平山 優 |
武田信玄の海津築城と山本勘助 |
小和田哲男 |
東近江市能登川博物館寄託「三枝家文書」の検討 |
丸島 和洋 |
飯田・上条合戦地考 |
畑 大介 |
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第2部 甲斐の中世的世界 |
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城館と樹木
―武田氏の城館における植栽と竹木の確保― |
山下 孝司 |
甲斐国中世の木綿に関する資料 |
閏間 俊明 |
山梨県の中世石仏 |
坂本 美夫 |
鉱山臼研究の覚書 |
萩原 三雄 |
『当代記』研究ノート
―時間的文言の分析(巻一・二)―
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太向 義明 |
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