異怪と境界
−形態・象徴・文化−(全2冊)

山本 節 著
(元 静岡大学名誉教授/1939-2011)

2011年4月刊
A5判・総708頁・上製本・函入
揃17800円 (税別)分売可
評者:小池淳一氏(『口承文芸研究』36  2013.3)
人界・他界の接点に生起するさまざまの異怪の伝えに関連して、日本人が抱き来った神話的宇宙観・世界観を問う。文献・口承資料に現れた異怪譚を素材に、モチーフを解析する。
【主要目次】
■上巻 文献資料篇 362頁・8900円(税別)
ISBN978-4-87294-686-4 C3039
第1章 道命と和泉式部の伝承
―両者の交会と下品の神の出現とをめぐって―
第2章 源光の伝承―偽仏の看破をめぐって―
第3章 永超の伝承―魚食と疫神の出現とをめぐって―
第4章 智海の伝承―病者との法談をめぐって―
第5章 禅珍内供の伝承―異形の鼻をめぐって―
第6章 真髪成村の伝承―小男の学生との闘争をめぐって―
第7章 菅原道真の伝承―魔軍の空中飛翔をめぐって―
第8章 久米仙の伝承
―女人との邂逅による堕落をめぐって―
第9章 鯉と鰐との闘争の伝承
―琵琶湖の覇権争奪をめぐって―
第10章 俵藤太秀郷の伝承
―琵琶湖の龍宮入りをめぐって―
第11章 白井の君の伝承―井中の龍宮をめぐって―
第12章 三條東洞院鬼殿の伝承
―雷神による武人蹴殺と怨霊の生成とをめぐって―
第13章 道公の伝承―沙門による道祖神の救済をめぐって―
■下巻 口承資料篇 346頁・8900円(税別)
ISBN978-4-87294-687-1 C3039
第1章 「狐のお産」の伝承―愛知県西尾市の事例をめぐって―
第2章 「消えた新妻」の伝承―パリの事例を中心に―
第3章 「石像の血」の伝承(1)
―九州各地の事例を中心に―
第4章 「石像の血」の伝承(2)
―静岡県浜名郡新居町今切の事例をめぐって―
第5章 「石像の血」の伝承(3)
―青森県東津軽郡今別町の事例をめぐって―
第6章 人魚と海嘯の伝承―沖縄県宮古島の事例をめぐって―
第7章 月の中の一本足の人(1)
―他民族伝承との関連その他―
第8章 月の中の一本足の人(2)
―鹿児島県沖永良部島の伝承を中心に―
第9章 月へ昇る猟人と犬―他民族伝承との関連その他―
第10章 天空の井戸 天空の柿
―徳島県宿毛市沖ノ島の事例を中心に―

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