高野山では古来、修学を妨げるとして管弦歌舞が禁止されていた。そのため高野山僧侶は中腹の天野社(丹生都比売神社)へ降りてきて、一切経会・法華八講・曼荼羅供などを営んだ。本書は、江戸時代末期まで継続して行われていた盛大な法会「遷宮舞楽曼荼羅供」の実態を、荘厳図・古絵図・舞絵などを検討することによって復元しようとする。 |
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【主要目次】 |
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天野舞楽の史的展開 |
遠藤 徹 |
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天野社舞楽曼荼羅供の式次第
−18世紀を中心に− |
廣瀬 千晃 |
天野社舞楽曼荼羅供荘厳図諸本の検討
−高野山金剛峯寺伝来七点の比較からみる江戸時代の法会− |
三島 暁子 |
天野社舞楽曼荼羅供における雅楽
−楽人からみた天野舞楽− |
清水 淑子 |
高野山東京別院伝来の古絵図と天野社舞楽曼荼羅供 |
遠藤 徹
前島美保 |
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高野山東京別院伝来の古絵図にみる江戸期の女性の髪かたち −天野舞楽の見物人の風俗− |
長沼 雅子 |
丹生都比売神社本殿に描かれた舞絵と絵手本
−橘守国『絵本通宝志』との比較− |
前島 美保 |
13世紀の天野社一切経会と行勝上人 |
菅野 扶美 |
天野社・天野をめぐる諸芸能 |
樋口 昭
池田 淳 |
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史料解題と翻刻 |
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善通寺蔵『天野社舞楽曼荼羅供宝永之記』 |
廣瀬 千晃 |
『集福寺堂供養記』の舞楽曼荼羅供次第 |
三島 暁子 |
天野舞楽年表 |
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主要典拠史料・参考文献 |
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