天野社舞楽曼荼羅供
−描かれた高野山鎮守社「丹生都比売神社」遷宮の法楽−

遠藤 徹 編
(東京学芸大学准教授/1966年生まれ)

2011年2月刊
A5判・378頁+口絵8頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294--674-1 C3039
7400円 (税別)
評者:南谷美保氏(『東洋音楽研究』77  2012.8)
高野山では古来、修学を妨げるとして管弦歌舞が禁止されていた。そのため高野山僧侶は中腹の天野社(丹生都比売神社)へ降りてきて、一切経会・法華八講・曼荼羅供などを営んだ。本書は、江戸時代末期まで継続して行われていた盛大な法会「遷宮舞楽曼荼羅供」の実態を、荘厳図・古絵図・舞絵などを検討することによって復元しようとする。
【主要目次】 
天野舞楽の史的展開 遠藤  徹
天野社舞楽曼荼羅供の式次第
 −18世紀を中心に−
廣瀬 千晃
天野社舞楽曼荼羅供荘厳図諸本の検討
 −高野山金剛峯寺伝来七点の比較からみる江戸時代の法会−
三島 暁子
天野社舞楽曼荼羅供における雅楽
 −楽人からみた天野舞楽−
清水 淑子
高野山東京別院伝来の古絵図と天野社舞楽曼荼羅供 遠藤 徹
前島美保
 
高野山東京別院伝来の古絵図にみる江戸期の女性の髪かたち
 −天野舞楽の見物人の風俗−
長沼 雅子
丹生都比売神社本殿に描かれた舞絵と絵手本
 −橘守国『絵本通宝志』との比較−
前島 美保
13世紀の天野社一切経会と行勝上人 菅野 扶美
天野社・天野をめぐる諸芸能 樋口 昭
池田 淳
 
史料解題と翻刻
 善通寺蔵『天野社舞楽曼荼羅供宝永之記』 廣瀬 千晃
 『集福寺堂供養記』の舞楽曼荼羅供次第 三島 暁子
天野舞楽年表  
主要典拠史料・参考文献  

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