和光大学総合文化研究所プロジェクト「島のコスモロジーと想像力」の成果。
「島の文化の探究をつうじて、その魅力と可能性を複数の角度からあぶりだすこと。これが本書の土台となった共同研究の最初のもくろみだった。主に、島を民俗学や宗教思想の観点から研究してきた者と、社会思想や社会学の分野で島の喚起力に関心をもつ者をメンバーとして、紆余曲折の「他流試合」が2年間にわたり続けられた。」(浅見「序」より)
「「神は海からすぐ陸に上るのではなく、一種の足溜まりを通って上った」と折口信夫が語ったように。水の上の「渡し木」としての「けた」。この本に収められた論考は、それぞれが「島」へと渡る「けた」を求め、あるいは「けた」を構築する営みだった気がしている。」(山本「あとがき」より)
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【主要目次】 |
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琉球王権儀礼と久高島―王の生命力と<麦の初穂> |
小山 和行 |
近年の島祭祀
現行祭祀との比較
王府の〈ミシキョマ〉祭祀 |
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群島のヘテロトピア |
上野 俊哉 |
ユートピアはなぜ島か?群島的接続に向かって
仕切られた空間、流域/水辺という「原風景」
トカラ列島、ヘテロトピアとしての島に出会う |
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島の穿孔と境域のコスモロジー |
浅見 克彦 |
「リューグー」の深淵―おさめがたい余剰
穿たれた島―「根の国」に通じる穴
界面が織り上げるコスモロジー―拮抗と衝突の
コスモス |
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孤島の姫神考―青ヶ島の祭文を読む |
山本ひろ子 |
「寄り物」たち
うばごぜの島へ―「姥御前の祭文」を読む
還流する祭文―「火の神の祭文」を読む
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