島の想像力
神話・民俗・社会

浅見克彦・山本ひろ子 編


2010年8月刊
A5判・164頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-639-0 C3039
1900円 (税別)
和光大学総合文化研究所プロジェクト「島のコスモロジーと想像力」の成果。
「島の文化の探究をつうじて、その魅力と可能性を複数の角度からあぶりだすこと。これが本書の土台となった共同研究の最初のもくろみだった。主に、島を民俗学や宗教思想の観点から研究してきた者と、社会思想や社会学の分野で島の喚起力に関心をもつ者をメンバーとして、紆余曲折の「他流試合」が2年間にわたり続けられた。」(浅見「序」より)
「「神は海からすぐ陸に上るのではなく、一種の足溜まりを通って上った」と折口信夫が語ったように。水の上の「渡し木」としての「けた」。この本に収められた論考は、それぞれが「島」へと渡る「けた」を求め、あるいは「けた」を構築する営みだった気がしている。」(山本「あとがき」より)

【主要目次】 
琉球王権儀礼と久高島―王の生命力と<麦の初穂> 小山 和行
  近年の島祭祀
  現行祭祀との比較
  王府の〈ミシキョマ〉祭祀
群島のヘテロトピア 上野 俊哉
  ユートピアはなぜ島か?群島的接続に向かって
  仕切られた空間、流域/水辺という「原風景」
  トカラ列島、ヘテロトピアとしての島に出会う
島の穿孔と境域のコスモロジー 浅見 克彦
  「リューグー」の深淵―おさめがたい余剰
  穿たれた島―「根の国」に通じる穴
  界面が織り上げるコスモロジー―拮抗と衝突の
  コスモス
孤島の姫神考―青ヶ島の祭文を読む 山本ひろ子
  「寄り物」たち
  うばごぜの島へ―「姥御前の祭文」を読む
  還流する祭文―「火の神の祭文」を読む

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