境界のアイデンティティ
『九州史学』創刊50周年記念論文集:上
九州史学研究会 編


2009年01月刊
A5判・354頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-87294-533-1 C3021
7900円 (税別)
九州大学文学部国史学研究室(当時)で誕生した『九州史学』(1956年創刊)は、2006年に創刊50周年を迎え、2008年には150号を出すに至っている。
本論文集は「境界」「境域」をキーワードに、上下2冊、全24編を収録する。
上巻『境界のアイデンティティ』では、境界性・境域性を前提とした「アイデンティティ」の形成・展開をテーマとして、多面的なアプローチを可能にする論考を収録した。
【主要目次】 
総説:境界のアイデンティティ 中野  等

 T 国家権力と系譜編纂  
氏族系譜からみた渡来人 松木 俊曉
近世前期領主権力の系譜認識
    ―寛永諸家系図伝の作成過程から―
小宮木代良

 U 境界権力の系譜認識  
中世奥羽における系譜認識の形成と地域社会 入間田宣夫
中世西国諸氏の系譜認識 伊藤 幸司
島津氏の自己認識と氏姓 水野 哲雄
琉球王権の系譜意識と源為朝渡来伝承 田名 真之

 V 言説のなかのアイデンティティ  
近世前期における「日本人」の「エトニ」 吉田 昌彦
「世界」と「神国」
    ―西川如見の「天学」論をめぐって―
高野 信治
「日琉同祖論」という言説 屋嘉比 収

 W 境界性の止揚と近代国家  
対馬藩の自己意識
    ―「対州の私交」の検討を通じて―
石川  寛
旧民法と帰化法案
    ―小嶋和司「明治前期国籍立法沿革史」をめぐって―
山口 輝臣

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