現代人の死生観と葬儀


藤井 正雄 著
(大正大学名誉教授/1934年生まれ)

2010年7月刊
B6判・234頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-87294-080-0 C0014
2200円 品切れ
永年、「生」と「死」をテーマに研究を続けてきた著者が、多様化する現代人の生死観を明らかにし、それに基づき、現代の葬儀について考察を加える。
従来、死から葬儀・埋葬の儀式は地域社会にゆだねられていたが、現代は、個人が葬儀業者に依頼して行われるようになり、散骨や宇宙葬までも行われるようになっている。
このような状況をふまえた上で、映画「おくりびと」や、「千の風になって」の歌など、身近な話題を題材にして、宗教学の立場から、判りやすく解説する。
また、葬祭業者と仏教の関わりや、墓地行政などにも言及する。
 【主要目次】

多様化する現代人の死生観
死の概念の多様化
仏教と死後の世界
庶民仏教の誕生
死者と生者の接点−日本文化と仏教の聖地観
葬儀の原点−葬送は人間にとって必要か
葬儀の展開と仏教
死の外在化と私事化
現代のミイラ作り《エンバーミング》
葬儀の生前予約と葬祭業界の再編成化
 −プレニードシステムの生起とその展開
これからの葬儀の仕方
新しい葬法
映画「おくりびと」に学ぶもの
見えなくなった「いのち」
生命科学と仏教の立場
医療スタッフと患者間の相互関係
家族問題の重要性
「エホバの証人」と輸血拒否
日本人のアイデンティティ−家族と個の葛藤
法制史にみる「個」と「家族」
「個」と「家族」の生命倫理
「千の風になって」の歌と仏教
「自殺対策基本法」成立の意味を考える
応用宗学、現代宗学としての宗教学
新しい家族像の構築に向けて−生命観の対立とその超克

[附録]
 葬祭業者と仏教の関わり
 墓地行政の経過

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