沖縄新城島民俗誌 「パナリ」その光と影 植松 明石 著 (元 跡見学園女子大学教授/1923-2017.7.24) 2017年7月刊 A5判・320頁・上製本・カバー装 ISBN978-4-86602-997-9 C3039 6900円 (税別) |
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「新城(あらぐすく)島は八重山方言でパナリという。パナリは離島を意味する言葉とも、またこの島が二つに離れているからともいわれている。どちらにせよ、現実の新城島は、南海にちらばる島々で構成されている交通不便な竹富町の中でも渡りにくい離れ小島であり、そして上地(カンジ)・下地(シムジ)の小島に分かれ、干潮時にはリーフでつながる八〇〇メートルを徒渉できるが、いつもは白波がたつ海で隔てられている。私がよく泊まった石垣島の宿のおばさんは、六〇余年の間まだ一度も新城に渡ったことがなく、これは石垣島四箇(しか)のたいていの人にあてはまることだ。」(本書第一章より) 第1部に1977,78年に発表された「新城島(パナリ)−その光と影」を、第2部・第3部には、それ以前に執筆され未発表であった「上地・下地民俗誌」を収録し、第4部には1997,2000年に発表した新城島の信仰世界に焦点をあてたモノグラフを再録。1959年に一人で伊是名島の調査を行って以降の、著者のフィールドワークをまとめた初の単著。 |
【主要目次】 |
第1部 新城島(パナリ) その光と影 第2部 上地民俗誌 第3部 下地民俗誌 第4部 来訪神信仰とその儀礼 植松明石著作目録 |