横浜吉田新田と吉田勘兵衛
−横浜開港前史−

斉藤サイトウ ツカサ
(横浜開港資料館/1960年生まれ)


2017年2月刊
A5判・252頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-86602-984-9 C3021
3200円 (税別) 品切れ
本書は、17世紀半ば〜19世紀半ばにおける、大岡川(現在の横浜港に流れ込む二級河川)河口部の新田開発を対象とする。なかでも、最も早くかつ大規模であった吉田新田の開発と、その開発者である吉田勘兵衛(1611-86。江戸前期の材木商・石材商)の事跡を検討する。
この地域は、現在の「関外」の範囲に該当する。安政6年(1859)の横浜開港以降、近代都市としての横浜は、「関内」と「関外」を中核として発展していく。
本年(2017)は、吉田新田が完成した寛文7年(1667)から、350周年にあたる。
【主要目次】

序 章 近代都市横浜の前史として

第1章 吉田勘兵衛の事跡と顕彰

第1節 吉田家文書と吉田勘兵衛の顕彰活動

第2節 吉田勘兵衛の生涯と事跡
      −「贈従五位吉田勘兵衛翁事跡」を中心に−

第2章 「開発前図」と「開発図」

第1節 「開発前図」を読む −新田開発以前の入海と沿岸の村々−

第2節 「開発図」を読む −吉田新田の構造−

第3章 吉田新田の開発と経営

第1節 開発資金の調達 −「惣中間」の人々−

第2節 耕作の開始と農民の移住

第3節 耕地の分割と吉田新田の「完成」

第4節 吉田勘兵衛による耕地集積

第5節 吉田家による新田経営

第4章 一八世紀〜一九世紀半ばの新田開発

第1節 元禄一六年の地震・津波と宝永四年砂降りの被害

第2節 池上幸豊による開発計画と横浜新田

第3節 太田屋新田の開発

終 章 横浜開港と吉田新田開発の意義

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