民俗信仰の位相
変質と多様性をさぐる

松崎 憲三 著
(成城大学教授/1947年生まれ)


2016年11月刊
A5判・290頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-978-8 C3039
6200円 (税別)
「本書は、民俗信仰に寄り添う人々が、何を取捨選択しながら今日ある姿に育んで来たのか、またどのような意味合いを持って民俗信仰が維持されて来たのか、これらの点を明らかにすることを目的としている。
「民俗信仰」は、「民間信仰」から「民俗宗教」を経て使われるようになった用語である。(中略)ちなみに「民俗信仰」の示す範囲は、狭義の民俗神(田の神、野神、山の神や荒神等)や俗信にとどまらず、祭り・行事も含むものとする。
 本書では、現代社会に見られる民俗信仰を概観した上で、夢占い、縁切習俗に触れ、その後野神、人神、祭り・行事を取り上げている。いずれも可能な限り歴史的変化(変質)をトレースし、また多様な現状を把握した上で、課題に取り組むべく努力したつもりである。多岐にわたる民俗信仰のうち、僅かなものを取り上げたにすぎないが、民俗信仰に寄り添う人びとの発想の豊かさと、願いの切実さを垣間見ていただければ幸いである。」
(「はしがき」より)
【主要目次】

第一章 現代社会と民俗信仰 −不安解消と癒しを求めて−
第二章 夢占いおよび初夢をめぐって −逆夢、夢違えに着目して−
第三章 縁切習俗の現在
     −板橋・縁切榎、足利・門田稲荷、福岡・野芥縁切地蔵尊−
第四章 野神信仰 −奈良盆地における地域的展開
第五章 人神信仰 −京都市八瀬・秋元神社、および館林市・秋元宮−
第六章 神社の消長と地域社会 −会津・土津神社を事例として−
第七章 千葉県下の式年祭 −船橋市三山の七年祭を中心に−
第八章 安房のヤワタンマチ −国府祭の一例として−
第九章 七夕まつりの地域的展開 −初七夕の予備的考察−
第十章 七つの祝いと七五三 −常総地方を中心に−

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