中世曹洞宗における地蔵信仰の受容 清水 邦彦 著 (金沢大学准教授) 2016年9月刊 A5判・362頁・上製本・函入り ISBN978-4-86602-972-6 C3021 7400円 (税別) |
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周知の通り、日本曹洞宗を開いた道元は「只管打坐」を唱え、修行による現世利益獲得を否定していた。にもかかわらず、現在、曹洞宗寺院の本尊として時に地蔵が祀られる。代表例としては、東京巣鴨のとげぬき地蔵(高台寺)があげられ、地蔵の縁日には、関東中から多くの参詣者がくる。 こうした信仰は、はたして道元の思想から導き出せるものなのだろうか。 本書では、草創期・確立期・展開期・定着期の4期に分けて、中世曹洞宗が道元思想を継承しつつ、地蔵信仰を受容していったの様相を、史料に基づき確認していくもので、決して「宗祖から堕落していった」という史観ではない。 |
【主要目次】 |
■研究編 (p9-217) |