平安後期 散逸日記の研究
古代史研究叢書12

大島 幸雄 著
(史聚会代表幹事/1950年生まれ)


2017年1月刊
A5判・314頁・上製本・函入
ISBN978-4-86602-960-3 C3321
6800円 (税別) 品切れ
第一部では論考4編を収録。第一章では、本書の総論に相当するものとして日記が散逸化する過程を整理し、第二章では、私日記の起筆時期を、遺されている各日記の状態から探るとともに、その傾向を考察する。第三章では『長秋記』を材料として起筆時期を考察し、第四章では『二東記』記主の藤原教通の略歴や日記の相伝・評価について考察。
第二部では、散逸した日記であるため、これまであまり対象とされてこなかった日記18種について、その記主の経歴、逸文の所在や評価などの書誌的な考察をする。とりあげている日記は、藤原師輔に始まる九条流の摂関家に属するものの、傍系となった藤原道長の息頼宗の系統に連なる人物の日記、および勧修寺流の人々の日記に集中している。これは、偶然にも史料的な条件が備わっていたからにほかならない。
【主要目次】

大島幸雄氏の力作完成を寿ぐ     (京都産業大学名誉教授)所 功

第一部 散逸日記の諸相
 第一章 散逸日記の背景
 第二章 私日記の起筆
 第三章 『長秋記』の起筆時期
 第四章 藤原教通と『二東記』

第二部 散逸日記抄
1藤原俊家「大右記」  2源顕房「六条右府記」 3藤原宗俊「宗俊卿記」
4藤原顕隆「顕隆卿記」 5藤原重隆「重隆記」  6藤原長隆「長隆記」
7藤原親隆「親隆卿記」 8藤原忠教「忠教卿記」 9藤原宗能「中内記」
10藤原伊通「人記」   11藤原成通「成通卿記」 12藤原顕時「中民記」
13藤原経宗「経宗卿記」 14藤原重方「重方記」 15藤原光頼「光頼卿記」
16藤原惟方「惟方卿記」 17藤原長方「長方卿記」 18藤原家通「家通卿記」

日記記主略系図
索引(人名・書名)


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