常陸中世武士団の史的考察
中世史研究叢書29

糸賀 茂男 著
(常磐大学名誉教授/1948年生まれ)


2016年5月刊
A5判・340頁・上製本・函入
ISBN978-4-86602-959-7 C3321
7400円 (税別)
本書は、石母田正が提唱した「領主制理論」の影響を強くうけ、地域における歴史像を構築しようとした試みで、常陸国という地域での在地領主という性格をおびた中世武士団の成立・展開過程を考察する。
第1部では、平安〜鎌倉初期の常陸平氏の問題を中心に、その系譜や在地基盤について考察し、併せて八田氏より氏族的展開をみせた小田氏の成立を論じる。第2部では、鎌倉期以降、常陸平氏の中核であった大掾氏の本拠常陸国府の変質について考察するとともに、常陸平氏や八田氏一族発展の動向を考察し、併せて小田一族の宍戸氏支配の展開を論じる。
第3部では、系図・大田文・在地領主文書・棟札などの史料についての論考を収める。
【主要目次】

序 章

第1部 成立期の常陸中世武士団
第1章 成立期の常陸平氏
第2章 常陸平氏の任官と所伝
第3章 常陸中世武士団の在地基盤
第4章 常陸守護と小田氏

第2部 常陸中世武士団の展開
第1章 大掾氏本拠としての常陸国府
第2章 中世陸奥の常陸平氏
第3章 八田知重と陸奥国小田保
第4章 宍戸氏支配の展開

第3部 常陸中世武士団と史料
第1章 常陸平氏の系譜をめぐって
第2章 常陸国田文の史料的性格
第3章 『真壁文書』と真壁氏
第4章 中世棟札と武士団

終 章

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