四国遍路の社会学
その歴史と様相

佐藤 久光 著
(元 種智院大学教授/1948年生まれ)


2016年6月刊
 A5判・320頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-956-6 C3039
6800円 (税別)
著者は、『遍路と巡礼の社会学』(2004)、『遍路と巡礼の民俗』(2006)を刊行後、昭和初期にドイツ人アルフレート・ボーナーによって著された Wallfahrt zu Zweien の翻訳(『同行二人の遍路』2012)や、江戸時代から現代までの巡拝記をとりあげた書(『巡拝記にみる四国遍路』2014)を刊行してきたが、本書は、それらの成果をふまえて、これまでの社会学・民俗学的な視点にとどまらず、遍路の歴史的視点や言語的な解釈などを加え、さらに近年の四国遍路の変化をおさえて、四国遍路の歴史と様相を明らかにする。
【主要目次】

第1章 四国遍路の起こり
      遍路の開創説/八十八ヶ所霊場の成立と八十八の由来

第2章 江戸時代の四国遍路
      江戸初期の四国霊場/案内書・地図の出版/
      江戸時代の遍路の動向/遍路の出身地と階層

第3章 「へんろ」の用語と「へんど」「へんろ」論争
      「へんろ」の用語と変遷/「へんど」「へんろ」論争と「ヘンド」

第4章 四国遍路の巡拝記を読む
      遍路の共通な体験/遍路の個別的な体験

第5章 アルフレート・ボーナーの遍路研究
      外国人と巡礼・遍路/アルフレート・ボーナーの四国遍路研究

第6章 近代の四国遍路−明治から戦前まで−
      廃仏毀釈による札所の混乱/木賃宿に見る遍路/
      遍路狩り/旅・行楽としての遍路

第7章 現代の四国遍路
      遍路習俗の変化/昭和後期から平成期における遍路の動向/
      現代における遍路の実態/現代遍路いろいろ

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