加賀藩武家社会と学問・情報

加賀藩研究ネットワーク編
(代表:見瀬和雄)

2015年10月刊
A5判・422頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-935-1 C3021
9800円 (税別)
評者:千葉拓真(『日本史研究』646  pp77-78  2016.06)評者:藤方博之(『歴史評論』797  pp106  2016.09)
加賀藩研究ネットワークは、加賀藩を中心とした研究の推進を主な目的とし、他藩研究や他学問分野との連携、研究情報の共有・蓄積・公開、地域社会における研究成果の活用を目指し、2009年に発足。会誌『加賀藩研究』は現在、第5号まで刊行。
本書は、これら研究の成果をもとに、戦後の藩政史研究をふまえ藩を超えた視点を広げ、基本史料である『加賀藩史料』の批判的に継承し、さらに幕政全体の中における前田家の位置づけをはかり、新たな歴史像を作りあげる。
【主要目次】 
序章 加賀藩研究の軌跡と課題 木越隆三
宮下和幸
中野節子
 第一部 藩政成立期の藩主と重臣
前田利長の遺誡と慶長期の加賀藩政 見瀬 和雄
元和・寛永期における加賀藩年寄政治の展開と特質
 ―本多・横山体制の検討を中心に―
岡嶋 大峰
改作奉行再考 ―伊藤内膳と改作法 木越 隆三
近世前期加賀前田家の江戸詰重臣の変遷 小酒井達也
 
 第二部 中後期の藩政と武家社会
加賀前田家の蟇目役と奥村家 林  亮太
加賀藩前田家の庶子と重臣層 石野 友康
加賀藩天保改革の再検討
 ―奥村栄実言上書の分析
長山 直治
明治初年加賀藩の政治過程と人材登用 宮下 和幸
 
 第三部 藩社会の学問・情報
近世前期城下町金沢における大店福久屋の基礎的研究 中野 節子
加賀藩における有沢兵学の展開 近藤 真史
加賀藩武士層における国学の受容
 ─安政〜文久期を中心に
鷲澤 淑子
幕末維新期の地域社会における民衆の政治情報活動
 ―能登国正院村舘家を事例として―
堀井 美里

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