加賀藩研究ネットワークは、加賀藩を中心とした研究の推進を主な目的とし、他藩研究や他学問分野との連携、研究情報の共有・蓄積・公開、地域社会における研究成果の活用を目指し、2009年に発足。会誌『加賀藩研究』は現在、第5号まで刊行。
本書は、これら研究の成果をもとに、戦後の藩政史研究をふまえ藩を超えた視点を広げ、基本史料である『加賀藩史料』の批判的に継承し、さらに幕政全体の中における前田家の位置づけをはかり、新たな歴史像を作りあげる。 |
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【主要目次】 |
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序章 加賀藩研究の軌跡と課題 |
木越隆三
宮下和幸
中野節子 |
第一部 藩政成立期の藩主と重臣 |
前田利長の遺誡と慶長期の加賀藩政 |
見瀬 和雄 |
元和・寛永期における加賀藩年寄政治の展開と特質
―本多・横山体制の検討を中心に― |
岡嶋 大峰 |
改作奉行再考 ―伊藤内膳と改作法 |
木越 隆三 |
近世前期加賀前田家の江戸詰重臣の変遷 |
小酒井達也 |
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第二部 中後期の藩政と武家社会 |
加賀前田家の蟇目役と奥村家 |
林 亮太 |
加賀藩前田家の庶子と重臣層 |
石野 友康 |
加賀藩天保改革の再検討
―奥村栄実言上書の分析 |
長山 直治 |
明治初年加賀藩の政治過程と人材登用 |
宮下 和幸 |
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第三部 藩社会の学問・情報 |
近世前期城下町金沢における大店福久屋の基礎的研究 |
中野 節子 |
加賀藩における有沢兵学の展開 |
近藤 真史 |
加賀藩武士層における国学の受容
─安政〜文久期を中心に |
鷲澤 淑子 |
幕末維新期の地域社会における民衆の政治情報活動
―能登国正院村舘家を事例として― |
堀井 美里 |
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