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協働のむら 若狭 菅浜集落の歴史 大火から復興百年 若狭路文化叢書21 若狭路文化研究所 編集・発行 【岩田書院 発売】 2025年5月刊 A4判・134頁(総カラー)・並製本・カバー装 ISBN978-4-86602-839-2 C3321 2000円 (税別) |
「大正14年5月31日に集落の90%以上が焼失し、子どもが12人焼け死にました。辛島三方郡長の指導により、集落に産業組合を創設し、会館を建設して共同浴場、共同売店をつくりました。共同売店は、l昭和47年に120戸全戸が出資して、日本で一番小さな生活協同組合となりました。生活協同組合を支援するためにBBQ用の炭をつくり、そこから体験学習の受け入れを始め、高齢者が中心となって、わくわく協働体を結成しました。レモンやハーブ栽培からピザカフェを開店して、合同会社を設立しています。 若狭路文化研究所としては、今年の秋にユネスコの世界無形文化遺産の認証を受ける今立の鳥の子和紙の原料供給地としての菅浜を移転当初から伝え、わくわく協働体と連携して、鳥の子の原料となる雁皮の再興を訴えて来ました。1000年以上もつ紙の原料を供給するならば、1000年以上先に集落を残すことにも尽力する必要があることを集落の人々に意識してもらいたいという思いで、この本を集落の方々と一緒になって編集して来ました。 昨日(2025.5.27)、国連の国際協同組合年を受けて、衆議院で協同組合の振興が決議されました。大きな資本の暴力から、私たちは小さな生活を守るために、協働労働によって地域の協同組織を守り育てて行かなければならないと考えています。 本書の刊行によって、集落生協を次の世代へ伝える力が湧き出てくることを期待しています。また、若者仲間という村落共同体を研究してきた私にとって、一つの帰結でもあります。」若狭路文化研究所所長:多仁照廣 |
【主要目次】 |
1 菅浜集落の位置と景観 |
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