以仁王の乱 −平氏打倒の「令旨」とその背景− 中世史研究叢書38 谷口 耕一 著 (元三重県立桑名西高等学校教諭/1947年生まれ) 2024年4月刊 A5判・452頁・上製本・函入 ISBNISBN978-4-86602-170-6 C3321 9800円 (税別) |
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「この以仁王(もちひちとおう)の「令旨」(りょうじ)に関しては、歴史学の研究者が中心的に関わってきたのも一因であろうか、様式の真偽に対する言及はあるものの、河内祥輔氏・永井晋氏を除いて、文章について検討を加えているものがほとんどなく、そのような検討もなされないまま本物説が通説となりかけているのである。しかし歴史学の研究者が気づかない点などもあるはずで、国文学や国語学の方面から見ていくと、いささかなりともこの「令旨」の実体に迫る道が辿れるのではないか、その空隙を埋めるために、国文学を学んできた者として発言の余地もあるのではないか、と考えたのである。つまりこの「令旨」の文章と関連史料をもう一度、正確に読み解くことが必要なのではないかと思うのである。」(序文より) |
【主要目次】 |
第1部 以仁王「令旨」の謎 |