近世三河と地域社会

中野(なかの)達哉(たつや)監修
駒澤大学(こまざわだいがく)近世史(きんせいし)研究会(けんきゅうかい)

2023年10月刊
A5判・400頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-163-8 C3021
8800円 (税別)
駒澤大学近世史研究会は、文学部歴史学科在籍の学生を中心に結成された課外ゼミである。そして研究会としてフィールドを設け、夏季および春季に合宿を行い、古文書調査を実践してきている。合宿を行うフィールドは、当時顧問をお願いしていた所理喜夫先生の研究対象地である三河で、1971年から実施された。以来35件の古文書目録を作成・刊行し、三河における近世史研究会の活動は、半世紀を超えるものとなった。
本書は、主に2000年以降の調査地・新城市での成果を中心に、研究会の顧問・中野氏と、OB9人の10編の論考で構成した。曹洞宗慈廣寺での成果は廣瀬・鈴木・中村論文に結実している。また市内各地区の区有文書の調査・整理を続けており、この成果が澤村・菅野・厚地・斉藤・木・竹内論文として結実している。
【主要目次】 
序 本書の企画と背景 中野 達哉
T 領主支配と地域社会
駿河・遠江・三河における徳川家康の寺社領寄進
 -関ヶ原の戦い後の再領国化と寺社保護政策-
中野 達哉
交代寄合新城菅沼家の家政と領域支配 澤村 怜薫
天和〜天明期の三河代官
 ―設楽郡川路村支配代官の検討から
厚地 淳司
 
U 地域社会と公用施設の管理
三河国設楽郡川路村における御林の管理と利用 高木 謙一
三河国設楽郡に川路村における連吾橋普請 竹内 竜馬
近世・近代豊川の渡船と地域社会
 ―新城市域を中心に
斉藤 照徳
 
V 寺院・信仰と文化
三河国慈廣寺所蔵史資料にみる曹洞宗の儀礼と社会 廣瀬 良文
岡部藩半原領における領主と在地寺院
 ―菩提所願いを素材に
中村 陽平
近世三河地域における輪住制と本末争論
 ―三河国八名郡慈廣寺を事例として―
鈴木 雅晴
長篠合戦伝承の由緒と「知」の継承
 ―太田白雪と羽田野敬雄の著作を例に―
菅野 洋介
 

ご注文へTOPEへ