産屋の民俗

板橋(いたばし) 春夫(はるお)
(日本工業大学教授/1954年生まれ)


2022年1月刊
A5判・558頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-134-8 C3039
12000円 (税別)
「本書は、産育文化におけるウブヤ(以下、「産屋」と表記)とその習俗について、歴史民俗学的な究明を試みたものである。そもそも産屋は何のために存在したのかという根源的な問い、言い換えれば産育の本質は何だったのか、という問題の解明を目的としている。…産育習俗を分析する大きなキーワードを、穢れ観と神聖性に絞り込んだ。関連・付随する小さなキーワードが、隔離・別火・籠もり・共助・休養である。」(序論より)
産屋は西日本に多く分布、文化庁による昭和37-39年度の調査では53例が確認されるが、今回26例を加えた計89例を確認(いずれも廃絶)。実際に産屋で出産をした女性たちへの聞き取りも今後はあまり期待できず、本書のデータが基本となるであろう。
【主要目次】

序 論 産屋研究の課題と方法

第1部 産育文化にみる穢れ観と忌み習俗

第1章 産育文化研究と産屋

第2章 産の忌みと誕生儀礼

第3章 月小屋と月事の忌み

第4章 奥三河のサンゴヤと別火習俗

第5章 日本における産屋の分布とその特徴

第2部 産屋の空間構成と儀礼習俗の諸相

第6章 山形県小国町大宮のコヤバの変遷過程

第7章 若狭湾沿岸のサンゴヤ習俗

第8章 瀬戸内海伊吹島のデーベヤ空間と習俗変化

第9章 記録資料の中の産屋

第3部 産屋における空間的隔離と籠もり空間

第10章 伊豆諸島のコウミヤとタビゴヤの習俗

第11章 敦賀半島立石のサンゴヤにみる隔離の問題

第12章 京都大原の産屋における籠もり空間

第13章 志摩地方のオビヤと越賀産婦保養所

結 論 産屋習俗における神聖性と穢れ観の相克

参考文献一覧/索引/欧文要旨

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