ノヤキの伝承と変遷
−近現代における火葬の民俗学的研究−

川嶋 麗華(かわしまれいか)
(國學院大學研究開発推進機構PD研究員)


2021年2月刊
A5判・318頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-116-4 C3039
6900円 (税別)
「本書は、高度経済成長期以前まで各地で行なわれていたノヤキと呼ばれる火葬と、近代以降に普及した火葬場における火葬から、近現代の火葬にみられる遺体処理の伝承と変遷の動態を捉えることを目的としたものである。」(序章より)
【主要目次】

第T章 ノヤキを伝えてきた村
第1節 ノヤキの継承と変化−広島県筏津地区の筏津上の事例−
      旧大朝町と筏津地区の概要/
      ヤキバで火葬を行なっていた時期の葬儀/
      1970年代以降の葬儀の変化
第2節 葬儀の継承と変化
      ―広島県筏津地区における葬儀業者の受容を中心として―
      現在の筏津下講中における葬儀/
      今回の葬儀と旧来の葬儀との比較

第U章 野焼場における火葬の方法と担い手
第1節 各地の村落部におけるノヤキ
      全国的な火葬習俗の分布/
      村落に伝承された火葬習俗とその特徴
第2節 専門的職能者によるノヤキ
      −愛知県愛西市旧八開村の事例から−
      旧八開村地域における葬式の変化/
      集落ごとのサンマエでのノヤキ

第V章 近代以降の火葬場の普及と火葬炉の成立
第1節 火葬についての法令整備と火葬の普及動向
      火葬場の歴史の概略/近代以降における火葬習俗の普及
第2節 火葬場の火葬習俗とその利用に伴う火葬習俗の変化
      3事例の火葬場にみるその歴史と習俗/
      ヤキバから公営火葬場へ

第W章 両墓制地域における火葬の受容
第1節 若狭大島における両墓制と土地開発
      大島地域と地域変化/両墓制とその変化
第2節 若狭大島における火葬の受容と葬送習俗の変化
      土葬の時期における葬儀/
      火葬場の設置と葬祭サービスの展開/
      公営火葬場を利用した葬儀と葬送習俗の変化

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