本書は、第二次長州征討に従軍した八王子千人同心の日記9種を分析対象とする。
各日記記載の期間は、千人同心が第二次長州征討に実際に動員された慶応元年(1865)4月から、長州征討から八王子に戻った慶応2年11月までの場合が多い。
日記の内容は、公式記録としての性格が強く、伝達された通達の写と隊内動向に関するものが多い。これらの日記を読み解くことによって、千人同心の長州征討における役割と実態をあきらかにし、彼らの心情を探る。
編者・吉岡の國學院大学大学院の演習に参加したメンバーを中心に、2018年7月、シンポジウ「八王子千人同心からみた第二次長州征討」を開催。その成果をもとに、新稿も加えて刊行。 |