学校に所在するさまざまな資料(学校資料)が地域の歴史を物語る地域資料でもあるという点に着目し、学校資料を捉え直す。今後の散逸を防止する観点からも、どのような保存・活用のあり方が望ましいのか、その多様な資料を総体的に把握し、未来を展望する。
「本書のねらいと構成:学校資料を考える場合、@学校資料の存在を広く認識させるための資料認識論、A具体的な保全方法の事例の蓄積と共有、B学校資料を残すことの意義を明示するため、学校資料を使った研究や展示等を通じた資料的価値の追究、という3点について、議論を深めなければならない。そこで、本書では以下のような3章構成とすることとした。」(「刊行にあたって」より。文責:工藤航平) |
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【主要目次】 |
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第1章 学校資料とはなにか |
学校組織文書と公文書館
―学校アーカイブズの視点から― |
嶋田 典人 |
学校資料と教員が向き合うこと
―勤務校での廃棄・保存・活用を通じて― |
風間 洋 |
学校所蔵資料の特徴と調査の課題 |
多和田真理子 |
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第2章 学校資料を守り、受け継ぐ |
学校資料をどう伝えるか
―横浜市内の活用事例から― |
羽毛田智幸 |
地域博物館と学校資料 |
実松 幸男 |
学校資料の保存と活用 ―その現状と課題― |
和崎光太郎 |
学校統廃合における資料保存 |
小山 元孝 |
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第3章 学校資料で地域の歴史を語る |
明治初年小学校創立期の学校史叙述と史料
―東京府管下「開学願書」の再検討― |
工藤 航平 |
学校資料の利活用とその保存
―地域史資料としての学校日誌― |
大平 聡 |
学校史編纂と学校資料
―私立成田高等学校の事例― |
深田富佐夫 |
台湾に残る日本統治時代の学校資料
―現代日本の地歴科教員が戦前台湾の国史科教員の足跡を追う―
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神田 基成 |
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