女講中の民俗誌
牡鹿半島における女性同士のつながり

戸邉 優美(とべ ゆみ)
(埼玉県立歴史と民俗の博物館学芸員/1984年生まれ)


2019年2月刊
A5判・308頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-067-9 C3039
7400円 (税別)
本書では、女性同士のつながりを、女性の講集団と個人同士のつきあいとの、二つの枠組みで捉える。対象とするのは、宮城県牡鹿(おしか)半島に暮らす女性たちで、そこの講集団は近世より「女講中(じょこうちゅう)」と呼ばれ、平成10年代中頃まで活動していた。
【主要目次】

序 章 問題の所在と研究方法
    (民俗学はどのように女性を見つめてきたか/
    民俗誌にえがかれた女性たち/
    女性同士の結びつきをめぐる視点と諸問題/
    課題と方法/調査地概要)

第一部 女講中と婚礼
第一章 長持ち渡しと経済力
    (牡鹿半島の婚礼/女講中の長持渡し/
    婚礼道具の購入と貸出/
    女講中が婚礼にかかわることの社会的意義)
第二章 婚礼衣装をめぐる共用の民俗
    (記録された婚礼衣装/婚礼衣装のしるし/共用によるつながり)

第二部 年序集団体系の中の女講中
第三章 牡鹿半島における女講中と契約講
    (年齢秩序をめぐる研究と課題/契約講と女講中/
    昭和20〜40年代における女講中の実態)
第四章 女性の一生と講集団
    (ムスメたちの集まり/アネと女講中/ガガたちの集まり/
    高齢期の集まりと信仰活動)

第三部 女講中を超えて
第五章 「入れない嫁」から「入らない嫁」へ
   ―高度経済成長期におけるつながりの変容―
    (嫁のライフコースと女講中/選択される帰属集団)
第六章 変容する女性同士のつながり
   ―平成における牡鹿半島の年序集団体系―
    (婦人会とその他の女性グループ/
    婚姻圏の拡がりと外国人嫁の定着/
    東日本大震災以降の集落と女性/男女の社会区分のゆらぎ)

終 章 女性同士のつながりのダイナミズム
    (女性が作るつながりの所在/民俗学による女性研究の可能性)
参考文献


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