来訪神 仮面・仮装の神々

保坂達雄(ほさかたつお)福原敏男(ふくはらとしお)石垣悟(いしがきさとる)
【著者紹介】
 保坂(東京都市大学名誉教授/日本古代文学・民俗学)
 福原(武蔵大学教授/日本民俗学・日本祭礼史)
 石垣(文化庁文化財調査官/民俗学・博物館学・文化財保護論)


2018年12月刊
A5判・272頁・並製本・カバー装
ISBN978-4-86602-062-4 C3039
3600円 (税別) 品切れ
評者:上野誠(『日本文学』68  pp78-79  2019.14)評者:鈴木正崇(『民俗芸能研究』66 pp98-104 2019.03)

【祝「ユネスコ無形文化遺産」登録】
本書は、今回登録された鹿児島・甑島のトシドンや、秋田県・男鹿のナマハゲなど、10件の来訪神行事の紹介だけではなく、多様な来訪神のもつ意味を考察する。
【主要目次】
無形文化遺産の来訪神行事                    福原 敏男
 提案への経緯/提案の指標/可視/不可視・来訪/常在の神観念/
 折口マレビト論/ホカヒビト/来訪神研究の嚆矢/「来訪神」という用語/
 来訪神行事の全国的衰退/来訪神訪問の音と声/ナマハゲ系の勧農行事
「来訪神」行事をめぐる民俗学的研究とその可能性      石垣   悟
 来訪神概念と民俗学/様々な来訪神/来訪神行事の起源と歴史/
 来訪神は、どこから、いつやって来るのか/来訪神は、何のためにやって来るのか/
 災厄を祓う来訪神/鬼と来訪神
来訪神行事における贈与互酬性                 福原 敏男
 トビ−贈答習俗来訪神行事/贈答品の実態と来訪神行事の二分類/
 来訪神と収穫の行事/来訪神と藁馬の行事/
 トビ行事の歴史史料/トビ行事の民俗伝承/カユツリにおける贈与互酬性
折口信夫、「まれびと」論の生成と来訪神            保坂 達雄
 「まれびと」論生成以前/来訪神信仰と女の霊力/表象をもたない神/
 「あんがまあ」「にいるびと」「まやの神」/「まれびと」の語誌/
 「日本文学発生へ、あるいは武田祐吉とのプライオリティの問題など/
 二度に及んだ『日本文学の発生』上梓の計画/「国文学の発生(第三稿)」へ/
 「ほとほと」「なもみはげたか」など/神と精霊の対立と「もどき」の理法
無形文化遺産保護制度と「来訪神 仮面・仮装の神々」の概要
                            
         石垣  悟
 無形文化遺産の保護に関する条約とは/提案された「来訪神」行事
日本最古の木製仮面のことなど―あとがきに代えて―   保坂 達雄
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