おんなの身体論を、月経・出産(産育)の変容という視点から考察し、併せて、その事例として、新潟・神奈川の女性の暮らしと、俳人・小林一茶の日記から、妻との生活を記す。
序 章 おんなの身体論 研究小史/月経の伝承/女性の暮らしと身体技法/ 今後の展望と課題 第一部 月 経 第一章 月経の歴史 古代〜中世の月経の名称と意識/近世の月経/ 民俗語彙と近・現代の月経名称 第二章 月経の名称―現代の名称― アンケートから見る現代の名称/ インターネットで検索した事例/多くの別名がうまれる背景 第二部 産 育 第一章 妊娠期間の数え方 人の妊娠期間/イメージ残存という問題 第二章 座産から寝産へ―身体技法で読み解くお産の伝承― 分娩の姿勢―坐産/女性の日常 第三章 二〇〇〇年の産育儀礼 育児のウワサと行事/わが家の事例 第三部 暮らし 第一章 新潟県上越市の女性の暮らし 誕生と成長/家の結び付きと嫁の役割/ 近所づきあいの終わりと葬祭 第二章 神奈川県藤沢市村岡の産育儀礼と職業産婆 村岡の産育儀礼/村岡の職業産婆 第三章 小林一茶『七番日記』 一茶の家/菊の生活/日記に見る女の生活-菊の月経と出産