都市化のなかの民俗学

倉石 忠彦( くらいしただひこ )
(國學院大學名誉教教授/1939年生まれ)


2018年10月刊
A5判・500頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-050-1 C3039
11000円 (税別)
評者:上野誠(『現在学研究』2  pp89-93  2019.03)評者:福澤昭司(『長野県民俗の会通信』271 pp7-9 2019.05)
「団地アパートの民俗」(『信濃』25-8 1972)で都市民俗学の先鞭をつけ、『都市民俗論序説』(1990 雄山閣出版)でその方向性をしめした著者が、その後の研究史をふまえ、東京渋谷という場や、路上の群衆、さらにはインターネット世界や、小説で語られる仮想空間としての民俗学まで、新たなテーマで「都市化のなかの民俗学」を記述する。
【主要目次】

第一章 民俗学と「都市」
     伝承としての「都市」/民俗学研究における“中央”と“地方”/
     文化の伝達と継承/都市化する老人
第二章 「渋谷」の民俗
     民俗研究と東京「渋谷」/「渋谷」を把握する/渋谷の喫茶店
第三章 路上の群衆―移行空間 
     都市の伝承者/都市の群衆
第四章 透析室という空間
     透析室の人々/透析室片々
第五章 仮想空間と民俗学
     インターネットと民俗学/民俗学とインターネット情報
第六章 仮想の民俗学と民俗学者
     小説における「民俗学」/民俗の把握と民俗誌/
     高田郁『あきない世傳 金と銀』/星野之宣『宗像教授伝奇考』/
     北森鴻『凶笑面』『蝕身仏』/秋月達郎『京都丸竹殺人物語』/
     白川紺子『下鴨アンティーク』
第七章 都市民俗研究への助走―都市民俗研究私史― 
     「団地」の調査から「都市」の研究へ/
     『都市民俗学へのいざない』のころ/
     現代伝承論研究会と都市民俗研究会の活動   
第八章 都市民俗研究の世界 
     現在学としての民俗学/都市民俗研究の未来 

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