「俗信」と生活の知恵 揺籃期の民俗誌から 佐々木 美智子 著 (女性民俗学研究会代表) 2018年6月刊 A5判・414頁・上製本・函入 ISBN978-4-86602-041-9 C3039 9200円 (税別) |
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「俗信は、ごく普通の人々の日常生活にあって無視したり笑いとばしたりするほど軽いものではなく、安全かつ安心な生活を送る上で、必要不可欠な共通認識であったと考えられる。「俗信」を「生活の知恵」と言い換えることもできる。(中略) 本書は、前近代社会における俗信生活のありようの探知をテーマとする。具体的には明治初期から昭和初期、第二次大戦前後までの時代を想定している。したがって、素材となる資料は「民俗学揺籃期の民俗誌」ということになる。…その多くは『日本民俗誌大系』に収録されている。(中略) 本書のテーマは、生活に溶け込んだ俗信、すなわち「生活の知恵」を発掘し意義づけるもので、俗信に関する基礎研究である。「生活の知恵」から切り離されてしまった、いわゆる記号俗信を、生活のなかに生きる「俗信」として取り戻し、新たな意味を持たせるという試みではない。あくまでも、伝統社会に生きてきた「俗信」の実体を認識するための試みである。(本書「はじめに」より) |
【主要目次】 |
第1章 ヒトに関する俗信 |