本書所収の論文は、いずれも従来見落とされてきた、また十分意識されてこなかった近世下野の諸側面に光を当て、今後の歴史研究にとって重要な課題に挑んでいる。論題の多彩さは、下野近世史研究の裾野の広がりを反映している。 |
|
【主要目次】 |
|
新たな下野近世史研究へむけて |
阿部 昭 |
下野近世史研究の現在 |
下野近世史研究会 |
|
|
第一部 地域の生業 |
|
江戸時代下野国の川漁
−鬼怒川・那珂川水系を中心に− |
平野 哲也 |
近世下野における朝鮮種人参生産の展開と御用作人 |
仲沢 隼 |
直轄県における開墾仕法
−日光県を事例に− |
堀野 周平 |
近世後期〜明治前期下野の篤農
−小貫家・田村家・三澤家を事例として− |
岩下 祥子 |
|
|
第二部 文化活動の広がりと深まり |
|
『神皇正統記』と天正期東国僧の聖教典籍書写
−下野国金剛定寺祐俊の活動を中心に− |
久野 俊彦 |
近世後期の画人小泉檀山門人録考
−大田原市常念寺天井画調査のことなど− |
小林 聖夫 |
蒲生君平の西遊における同志の協力 |
阿部 邦男 |
日光山と雅楽 −京都・日光楽人の奏楽演舞− |
竹末 広美 |
村方騒動等から見る文書帰属認識
−下野における事例から− |
西村 陽子 |
宇都宮藩の種痘と明治期における継承 |
大嶽 浩良 |
|
|
第三部 領主支配の諸相 |
|
所領から見た成立期の喜連川藩 |
富田 壽 |
利根川左岸の御捉飼場
−下野国南部地域における戸田五介組の村々を中心に− |
海老原脩治 |
旗本本多帯刀家と加賀藩年寄本多安房守家の交際
−安永期「本多政房養子一件」の分析を中心に− |
中谷 正克 |
日光社参と壬生藩・壬生藩領の村々 |
泉 正人 |
宇都宮藩戸田家と江戸の金主
−豪商川村伝左衛門と名主の馬込勘解由− |
山 慶子 |
|
|
|
|
  |