近世下野の生業・文化と領主支配

下野近世史研究会(しもつけきんせいしけんきゅうかい)

2018年7月刊
A5判・438頁・上製本・カバー装
ISBN978-4-86602-040-2 C3021
9000円 (税別)
評者:山澤学(『歴史と文化』28  pp52-55  2019.08  栃木県歴史文化研究会)
本書所収の論文は、いずれも従来見落とされてきた、また十分意識されてこなかった近世下野の諸側面に光を当て、今後の歴史研究にとって重要な課題に挑んでいる。論題の多彩さは、下野近世史研究の裾野の広がりを反映している。
【主要目次】 
新たな下野近世史研究へむけて 阿部  昭
下野近世史研究の現在 下野近世史研究会
 
第一部 地域の生業  
江戸時代下野国の川漁
 −鬼怒川・那珂川水系を中心に−
平野 哲也
近世下野における朝鮮種人参生産の展開と御用作人 仲沢  隼
直轄県における開墾仕法
 −日光県を事例に−
堀野 周平
近世後期〜明治前期下野の篤農
 −小貫家・田村家・三澤家を事例として−
岩下 祥子
 
第二部 文化活動の広がりと深まり  
『神皇正統記』と天正期東国僧の聖教典籍書写
 −下野国金剛定寺祐俊の活動を中心に−
久野 俊彦
近世後期の画人小泉檀山門人録考
 −大田原市常念寺天井画調査のことなど−
小林 聖夫
蒲生君平の西遊における同志の協力 阿部 邦男
日光山と雅楽 −京都・日光楽人の奏楽演舞− 竹末 広美
村方騒動等から見る文書帰属認識
 −下野における事例から−
西村 陽子
宇都宮藩の種痘と明治期における継承 大嶽 浩良
 
第三部 領主支配の諸相  
所領から見た成立期の喜連川藩 富田  壽
利根川左岸の御捉飼場
 −下野国南部地域における戸田五介組の村々を中心に−
海老原脩治
旗本本多帯刀家と加賀藩年寄本多安房守家の交際
 −安永期「本多政房養子一件」の分析を中心に−
中谷 正克
日光社参と壬生藩・壬生藩領の村々 泉  正人
宇都宮藩戸田家と江戸の金主
 −豪商川村伝左衛門と名主の馬込勘解由−
山 慶子

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