平安時代の
宗教文化と陰陽道


山下克明著

(青山学院大学非常勤講師/
大東文化大学東洋研究所兼任研究員)

1996年11月刊
A5判・420頁・上製本・函入
ISBN4-87294-65-6
8400円 (税別) 品切れ


近年、日本史だけでなく国文学や宗教学等の分野からも注目されはじめている陰陽(おんよう)道。日本の宗教文化、とくに平安時代のそれを考えるさい、陰陽道は不可欠な存在であるが、その実態は必ずしも充分に把握されていないのが現状ではなかろうか。
本書は、陰陽道およびその周辺に位置する暦道・天文道や、密教の一流である宿曜道の存在を明確にするために、賀茂氏や安倍氏等の陰陽師、宿曜師といった専門家に焦点をあて、その特質や貴族社会における機能の検討を通して、陰陽道等の実態の解明を試みたものである。巻末には、遣唐使の一員として中国文化の受容に特有な役割を果した請益生・請益僧に関する論考を付した。


【主要目次】

第1部 陰陽師と陰陽道
第1章 陰陽師再考
第2章 陰陽道の典拠
第3章 陰陽家賀茂・安倍両氏の成立と展開
第4章 陰陽道と護身剣・破敵剣
第5章 『養和二年記』について

第2部 暦道と天文道
第1章 暦・天文をめぐる諸相
第2章 頒暦制度の崩壊と暦家賀茂氏
第3章 『貞信公記』と暦

第3部 星辰信仰と宿曜道
第1章 密教星辰供の成立と道教
第2章 宿曜道の形成と展開

付 篇 遣唐請益と難義



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