御影史学研究会民俗学叢書9
金銀銅鉄伝承と
歴史の道


田中久夫著
(神戸女子大学教授)

1996年9月刊
A5判・396頁・上製本・函入
ISBN4-87294-62-1
8400円 (税別)


本書は、金属伝承を、日本民俗学と文献史学との両面から考察したもので、
特に仏教文化との関わりについて、黄金を中心として考えてみた。
あわせて、その伝承の通った「歴史の道」についての論考を収録した。


【主要目次】

第1章 熊野信仰
第1節 熊野三山前史―なぜ熊野へ人びとが入っていったのか―
第2節 隠れ里と黄金伝説―兵庫県芦屋市打出の場合―
第3節 蜘蛛俗信覚書―有馬温泉の蜘蛛の滝―

第2章 毘沙門信仰
第1節 毘沙門信仰覚書
第2節 法道仙人と毘沙門
第3節 秦河勝と播磨の坂越

第3章 鉄の伝承
第1節 鹿が春日の神の乗り物となった理由
第2節 河内国丹南郡狭山郷日置庄の鋳物師と鉄の鍋
第3節 鉱物資源を持つ村―広島県甲奴郡上下町の神社祭祀―
第4節 顕宗仁賢天皇神社の分布とその背景

第4章 歴史の道
第1節 信仰の上洛―兵庫県の歴史の道1山陽道―
第2節 民俗信仰の変容―兵庫県の歴史の道2山陰道―
第3節 後山修験と播磨の行者講―兵庫県の歴史の道3美作道―

付論 すもぐり・いさり・一本釣り・網漁
―広島県豊田郡豊町大長の漁撈調査報告―


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