一遍智真の宗教論

渡辺喜勝著
(東北大学医療技術短期大学部教授)

1996年9月刊
A5判・314頁・上製本・函入
ISBN4-87294-60-5
7900円
品切れ


本書は、時宗の開祖・一遍智真の宗教を、特に一遍個人の人間性と思想を基盤に据えて論じたものである。その際の論点は、一遍の宗教をできるだけ総体として把握したいというところにあった。具体的には、一遍の思想部分と行動部分との接点を探ることによって、そこから一遍の宗教を理解しようとした。
このような立場から、一遍の宗教の総体を本書では〈遊戯の世界〉とよぶ。 遊戯とは、辞書によれば菩薩の自由自在な行法をいう。特に仏国土から仏国土への自由な往来のなかで、衆生の勧化活動を指すとある。しかし、一遍の宗教にこの遊戯の語を用いる場合、より広義に解さねばならなくなる。
…一遍はみごとに宇宙のリズムに同調し、自然に回帰した。この意味で、一遍はまさに「風流の人」であったし、またその心性も、いうならば「遊戯心」というにふさわしい。 したがって彼自身が発見し、その信仰において自己投棄した「名号世界」を、私は〈遊戯の世界〉と名づけたいと思うのである。 (本書より)


【主要目次】

序 章 一遍智真の人と生涯

第1章 信仰論

第2章 念仏・往生・名号

第3章 夢・奇蹟

第4章 治病論

第5章 人間観

第6章 往生論1=入水往生

第7章 往生論2=こころとことば

第8章 踊り念仏

終 章 遊戯の世界=「遊行」考


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